熱海の土砂災害の原因は盛り土!責任を負うのは麦島善光氏?

2021年7月3日、静岡県熱海市伊豆山付近を襲った土砂災害では数多くの死者や行方不明者を出し、家屋が流されるなどの被害が発生しました。
町に土石流が流れ込む瞬間は多くのメディアで報じられ、目にした方も多いでしょう。
不安定な天候の影響もあり、日本では土砂災害などの水害が多発しています。
しかし熱海で発生した土砂災害は豪雨だけが原因ではないと言われています。
それは、人為的に作られた盛り土です。
この盛り土の責任は誰にあるのか、今でも議論が続いています。
今回の記事では、熱海の土砂災害の詳細や盛り土について詳しくご紹介していきましょう。
熱海の土砂災害について詳しく知りたい方は、ぜひご一読ください。

実業家・麦島善光氏とは?

皆さんは、麦島善光氏という人をご存知でしょうか?
麦島善光氏は、日本でも有数の実業家の1人です。
しかし、どんな人物なのか詳しく知っているという方は少ないかもしれません。
今回、熱海の土砂災害と一緒に名前が挙がっているのは麦島氏が盛り土周辺の土地を所有していたことが原因です。
熱海の土砂災害の責任問題についてお話しする前に、まずは麦島善光氏についてご紹介していきましょう。

麦島善光氏の実績

麦島善光氏は、22歳で最初の建設会社を設立しました。
その後も数々の会社の立ち上げに携わり、2004年にはグループ会社を1つにまとめてホールディングス化しています。
麦島氏はホールディングス化した企業や建設会社の社長や会長を務めていましたが、2019年3月にはすべて退任しています。
退任した後は教育分野にも進出し、学校法人の理事長などを務めています。

麦島善光氏と熱海の土砂災害の関係性

麦島善光氏は土砂災害の原因となった盛り土の所有者であるということから、責任問題が問われています。
しかし、この問題には他の企業が絡んでいるため話が複雑化しているのです。
麦島氏は2011年に土地を購入しました。
それ以前は神奈川県小田原市の不動産会社が所有し、建設で使われた土を処分する目的で熱海市に申請を行っています。
盛り土は条例に基づいた高さで行われる計画でしたが、実際は申請された高さよりも2倍以上盛られていたことが災害後に発覚しています。
また、計画書に記載されていた排水設備などの設置も実際はされていなかったことも分かりました。
法律では持っている土地で問題が起きた場合、責任は所有者にあると定められています。
しかし、売買される不動産自体に問題があるとすれば「契約不適合責任」という法律で買った側から契約解除や損害賠償を求めることができます。
そのため、責任は前所有者である不動産会社にあるのか、現所有者である麦島氏にあるのか議論されています。
この結果に関しては、今後の裁判の判決で決まることでしょう。

熱海・土石流災害の内容をチェックしよう

災害発生時の熱海市は観測史上最多と言われる豪雨となっていました。
当初は強い雨が降り続いたことが原因と言われていましたが、調査が進むにつれ原因がわかってきています。
ここからは、熱海の土砂災害について解説していきます。

熱海土砂災害の概要

熱海土砂災害とは、令和3年7月3日に静岡県熱海市伊豆山地区の逢初川で起きた大規模な土砂災害です。
災害が発生した日は停滞した前線に向かって暖かい空気が流れ込み、大気の状態はとても不安定でした。
熱海市綱代では48時間で321mmもの降水量を記録し、現地の7月では史上最多の降水量を観測しています。
これらの大雨の影響によって大規模な土石流が発生し、多くの家屋を巻き込みながら流れ込みました。
土石流は海に向かって1kmも流出し、131棟もの家屋が被害を受けています。

土砂災害が発生した原因

災害が発生した現場は、ハザードマップでも土石流や地滑りが起きやすい場所に指定されています。
そのため、初期の時点では強い雨が降り続いたことによって様々な要因が引き起こされ、災害が発生したとされていました。
しかし、調査が進むにつれ土石流の多くが人為的に作られた盛り土であることがわかっています。
また、崩落が発生した場所から20~30mのところに太陽光発電施設があることから、これらの関連性も問題視されていました。
太陽光発電施設を建設していく上で吸い込めなくなった雨水が盛り土に流れ込んだという可能性もありましたが、調査によって災害とは直接的な関係性はないと発表されています。

違法な盛り土にはどのような罰則があるのか

熱海の土砂災害をきっかけに、静岡県では盛り土に関する新しい条例が制定されました。
新しい罰則として地方自治体の上限とされる「2年以下の懲役」が設けられています。
内容は以下のとおりです。

・土地所有者は定期的な状況確認を行うこと、許可内容と異なっている部分がある場合は報告をすること
・一定以上の盛り土を行う際は許可制とする
・盛り土に関して環境基準を定める
・地方自治体が条例で認めている罰則(懲役2年以下、もしくは罰金100万円以下)の適用
・市町に対して権限移譲はしない(市町条例があれば、県条例の適用外とする)

今までの条例では、土地所有者の義務について詳しく書かれていませんでした。
新しい条例では申請を行う業者に土地所有者の同意書を提出させ、義務付ける事項を確認させるとしています。
熱海での土砂災害が発生したことによって国は動き出しましたが、これまで法整備を行うタイミングは何度もあったようです。

直近では以下のような動きもありました。

熱海市の土石流災害では盛り土への対応をめぐり縦割り行政の弊害が浮き彫りとなったことから、県は開発行為などの情報を一元化して把握し水循環を守るための条例を7月から施行しました。

引用:熱海土石流を教訓に「開発目的の土地取引を早期に把握を」新設会議が初会合 静岡県

2022年8月、遺族は斉藤栄熱海市長を刑事告訴する方針を固めました。
関連記事には「今後、県と熱海市を相手取り、損害賠償請求を起こす方針を示しています。」(引用:「真相究明も責任所在も明らかにされていない」熱海土石流災害の犠牲者遺族らが熱海市長を刑事告訴)と記載されており、今後、責任の所在が明らかになる可能性があります。

行政の指導は適切だったのか

盛り土の存在や危険性について、市と県は10年以上も前から認識していました。
平成23年には盛り土を行った業者に対して、安全対策をするよう措置命令の発令を検討していたにも関わらず見送っています。
また、当時の土地の所有者であった不動産会社は盛り土に木くずを埋めるなどの問題行為を繰り返していたことも分かっています。
2010年10月~11月の時点で崩落の危険性を市と県で共有し、行政指導ではなく命令を行うとしていましたが、実行されませんでした。
実行されなかった理由は、熱海市は所有者側が防災工事を行ったからとしています。
しかし、実際には不十分な工事であり、排水設備工事は完成しないまま中止となっていたようです。
行政から不動産会社に注意を行っていましたが、思い通りに手続きができないと市に対して怒ったり、連絡がつかなくなったりしたこともこれらの結果を招いた要因とされています。
所有者側の無責任な行動によって、適切な対応を行わなかったのであれば行政側にも少なからず責任があると言えます。

まとめ

今回は静岡県熱海市で発生した土砂災害についての詳細や、原因とされる盛り土について詳しくご紹介してきました。
熱海の土砂災害は多くの人の命を奪い、数多くの家屋が被害を受けました。
この問題は前所有者と現所有者、そして行政が複雑に絡んでいます。
災害が発生する10年も前から危険性を把握していた行政や注意喚起を受けても応じなかった前所有者に大きな問題があると言えます。
土地の現所有者ということで責任を問われている麦島善光氏ですが、現時点では直接的な関係性は見当たりませんでした。
責任問題について今も議論されているため、どこが責任を負うのか気になっている方も多いでしょう。
メディアなどの報道を鵜呑みにせず、麦島善光氏に責任があるのか今一度考える必要があります。
今後の行方については裁判で判決が決まることでしょう。
それよりも、この出来事をきっかけに行政や企業が安全対策について考え直さなければいけません。
同じことを繰り返さないためにも、多くの人が責任を持って行動することが望まれます。

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